胎から墓に運ばれて、 初めからなかった者のようであったなら、 よかったのに。
また溶けてどろどろになるかたつむりのように、 時ならず生れた日を見ぬ子のようにしてください。
なにゆえ、わたしは胎から出て、死ななかったのか。 腹から出たとき息が絶えなかったのか。
なにゆえあなたはわたしを胎から出されたか、 わたしは息絶えて目に見られることなく、
わたしの命の日はいくばくもないではないか。 どうぞ、しばしわたしを離れて、 少しく慰めを得させられるように。
わたしは、やみによって閉じこめられ、 暗黒がわたしの顔をおおっている。
彼がわたしを胎内で殺さず、 わが母をわたしの墓場となさず、 その胎をいつまでも大きくしなかったからである。
なにゆえ、わたしは人知れずおりる胎児のごとく、 光を見ないみどりごのようでなかったのか。